第45回日本集中治療医学会学術集会 ランチョンセミナー「脳傷害への観察窓を開く: 明らかになる自動定量瞳孔記録計の役割」
- 掲載:2018年04月
- 文責:クリティカル・ケア部
2018年2月21日~23日に開催されました第45回日本集中治療医学会学術集会(会長 千葉大学大学院医学研究院救急集中治療医学/織田成人教授)において、共催セミナーを開催させていただきましたのでご報告致します。

演者のOddo先生

セミナー風景
Oddo先生の講演の主目的は自動瞳孔計の測定項目が、具体的な日々の診療の判断に有益に活用しうるということから瞳孔による脳モニタリングの幅広い活用の可能性を伝えることにありました。以下、内容の一部をご紹介いたします。
- ペンライト使用と自動瞳孔計使用との瞳孔光反応検査の評価を比較:全体での不一致率は18%で、小さい瞳孔(直径2mm未満)を計測する場合の不一致率は最大39%に達した。
- 瞳孔計を使用して検出された瞳孔不同の半数で看護スタッフは検出することができず、16例では間違って瞳孔不同と判定した。
- 瞳孔測定による心停止後昏睡からの回復の早期予測
心停止二日後において定量的瞳孔光反応13%以下⇒不良な転帰 - 定量的瞳孔光反応13%以下ではSSEPよりも感度が正確であった。
- 頭蓋内圧上昇の数時間前に、定量的瞳孔光反応は低下する。
発表の中で最も反響を呼んだ部分は、機械換気下にある術後患者の定量的瞳孔測定を用いたICUにおけるせん妄状態の早期探知で、定量的瞳孔測定がせん妄診断(CAM-ICU)の4日前に実施され、せん妄状態と診断された患者群の定量的瞳孔光反応が平均19%、非せん妄状態と診断された患者群の反応が30%と有意な差がみられ、薬物投与量などと比較して高い相関関係が見られたとの部分でした。
上記発表部分は論文化されておらず、さらなる検証が必要ですが、現在、機械的なモニタリング手段、予測手段がないせん妄状態予測に定量的瞳孔計が有用である可能性を示唆した非常に興味深い発表でした。
講演終了後、たくさんの先生よりご質問を頂き、大盛況のうちに終了することができました。
素晴らしいご講演をされましたOddo先生と、質疑応答も英語のみという難しい状況で素晴らしい司会進行をして頂きました相引先生に心より感謝申し上げます。
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