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人工呼吸器 MONNAL T60 ベンチレータ 「新機能にズームイン!」

  • 掲載:2015年09月
  • 文責:レスピラトリ・ケア部
人工呼吸器 MONNAL T60 ベンチレータ 「新機能にズームイン!」

フランスAir Liquide Medical Systems社製 人工呼吸器MONNAL T60に、新たな機能が搭載されたことはご存知でしたでしょうか。

3つの呼吸モード「PSIMV」「PRVC」「PS-Pro」と酸素療法機能です。

今回のワッツ・モナールでは、呼吸モードについて取り上げ、ご紹介させていただきます。

新たに搭載された機能

従来の呼吸モードに以下の3つが加わりました。

1. PRVC モード (Pressure Regulated Volume Controlled:圧補正従量式換気)

2. PS-Pro モード (Pressure Support-Pro)

3. PSIMV モード(Synchronized Intermittent Mandatory Pressure Monitored Ventilation)

 

では、さっそく各モードについてご紹介します。

 

PRVCモード
(Pressure Regulated Volume Controlled:圧補正従量式換気)

PRVCモードは、患者さんに送気する換気量を保証することができる従圧式換気モードです。

1回目の換気は吸気圧15cmH2OのPCVで行われ、直近3サイクル毎のVte(呼気1回換気量)平均値と設定の目標Vtを比較し、Vte平均値が目標Vtと等しくなるように自動的に送気する吸気圧を調整します。

吸気圧の調整幅は 0.1~3cmH2O です。その調整幅は、Vte平均値と目標Vtとの差で決まります。

「目標Vt」について

「目標Vt」がONの場合、患者さんに送気される吸気圧は、PEEP+2cmH2O と最大吸気圧の間で自動的に調整されます。

「目標Vt」がOFFの場合、送気のための吸気圧は設定された吸気圧となり、PCV モードと同等の作動になります。

以下の場合、『目標Vt・設定吸気圧不適!!』アラームが発生します。

  吸気圧が最大吸気圧までに達しており、1回換気量の測定値が「目標Vt」の90%未満であるとき。

  送気のための吸気圧がPEEP+2cmH20 で1回換気量の測定値が110%を超えるとき。

ピーク圧、最大1回換気量、回路外れアラームが発生した場合は、そのアラームが改善されるまで吸気圧の調整は無効となります。

 

PS-Proモード
(Pressure Support-Pro)

PS-Proモードは PSVタイプの圧制御換気で、補助する換気回数を2つの設定した条件の間で、自動的に調整します。

その2つの設定した条件とは、最小呼吸回数およびサポート回数(最低限の換気回数および維持するための換気回数)です。この換気回数を自動調整する目的は、患者さんの呼吸反射が活動的である時は自主的に呼吸をしていただき、患者さんの呼吸反射が弱い時には換気を維持することです。

 

PS-Proモードは、強制的なPSVサイクル「サポート回数」「目標Vt」「最小呼吸回数」「最大吸気圧」を設定します。

このモードは「目標Vt」 と共に使用できます。吸気圧は1回換気量の測定値が、「目標Vt」 になるように1サイクルごとに調整されます。

もし患者さんの自発呼吸が、最小呼吸回数以内で吸気トリガにかかった場合、換気回数は「最小呼吸回数」となります。
患者さんの自発呼吸が不十分、もしくは完全に消失した場合(患者さんの呼吸回数が設定された最小呼吸回数より少ない場合)、「サポート回数」で換気補助をします。

そのため「サポート回数」は、AVCVやAPCVモードでの換気回数と等しくなるように設定する必要があります。

換気が開始されると補助の換気回数は最小呼吸回数と同等です。最大吸気時間は自動的に1呼吸サイクルの40%で3.5秒を超えないように自動的に調整されます。

PS-Proモードは、換気量を維持しながら、呼吸回数を自動調整するPSVとイメージしていただければ分かりやすいと思います。

 

PSIMVモード
(Synchronized Intermittent Mandatory Pressure Monitored Ventilation)

PSIMVモードは従来式の強制的な補助調節換気と、強制換気の間のプレッシャーサポートによる自発呼吸が組み合わされたものです。

 

SIMVモードの作動機序

患者さんの自発呼吸が無い場合、強制換気サイクルで作動します。(換気のタイミングは設定のSIMV回数による)
患者さんに自発呼吸が有る場合、以下の反応を示します。
― 最後の強制換気からの経過時間が、SIMVサイクルよりも短い場合、自発呼吸サイクル(PSV)が供給されます。
― 最後の強制換気からの経過時間が、SIMVサイクルよりも長い場合、調節換気(PCV)が送られます。

患者さんの自発呼吸活動が自発呼吸サイクル後に低下した場合、直近の換気が強制でもPSVでも、次の強制換気サイクルまで待機します。

◆ 患者さんの自発呼吸が無い場合

強制換気サイクルで作動。

換気のタイミングは設定のSIMV回数。

 

SIMV回数:10回。

6秒毎に強制換気が行われる。

 

(60÷SIMV回数=6秒) =
SIMVサイクル=強制換気サイクル


 

◆ 患者さんに自発呼吸が有る場合

強制換気が行われる毎にタイマーは、リセット(Δ)されます。

設定SIMV回数:10回/分

 

◆ 患者さんの自発呼吸活動が自発呼吸サイクル後に低下した場合

直近の換気が強制でもPSVでも、次の強制換気サイクルまで待機します。

 

 

以上、「MONNAL T60」に新たに追加された呼吸モードのご紹介でした。

アイ・エム・アイ株式会社 IMI.Co.,Ltd

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