瞳孔記録計 NPi-100 「ペンライトから数値診断へ」
- 掲載:2013年10月
- 文責:クリティカル・ケア部
これまでの瞳孔検査は、ペンライトと検査した方の主観に基づく診断でした。検査する人の経験も重要でした。
意識レベルでの瞳孔反応検査項目は以下のような主観的な表現となっています。
Brisk=きびきびした動き Sluggish=のろい Nonreactive= 反応なし
ペンライト使用での検査は誤診の可能性もありました。
合計221検査の内、「反応なし」との誤診が19例、「きびきびした動き」との誤診が51例あった、という報告もあります。
瞳孔記録計 NPi-100 は、瞳孔の対光反射から瞳孔径を測定し、信頼性をもって客観的に数値化するポータブルな装置です。ペンライトを使用した対光反射測定の場合、実際には観察者間の差異があり、誤診の可能性が高くなります。
特に新生児のように瞳孔径が小さな場合、虹彩と瞳孔色が黒い場合、光の強度、眼球から照射までの距離の違いなどが差異の原因としてあげられます。GCS(グラスゴー・コーマ・スケール)においても、俊敏、鈍い、反応なしの 3 段階指標のみと診断基準は曖昧です。NPi-100は近赤外線により数値化された、NPiという指標で重篤状況を把握することが可能です。
NeurOpitics 社が独自に 50 万人以上のデータから開発したNPi 。0.0 ~ 5.0 までの数値化により重篤度を表示します。 3.0 未満であれば対光反射異常、3.0 以上であれば健常範囲と判定されます。アルゴリズムは初期瞳孔径、対光反射後の 瞳孔径、収縮率、収縮速度、拡張速度などの指標から NPiを導き出します。
NPi-100の主な仕様
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