セミナー情報

第13回日本脳低温療法学会 スポンサードセミナー
「発熱のコントロールとシバリング」

  • 掲載:2010年06月
  • 文責:クリティカル・ケア部
第13回日本脳低温療法学会 スポンサードセミナー<br>「発熱のコントロールとシバリング」

Stephan A. Mayer【演者のご紹介】

Stephan A. Mayer, MD, FCCM (ステファン・A・メイヤー先生)

Professor of Neurology and Neurological Surgery
Columbia University College of Physicians and Surgeons
Director, Neurological Intensive Care Unit
New York Presbyterian Hospital, Columbia, New York, NY, USA

 

Dr Mayerは神経集中治療の分野における世界的なリーダーです。

脳出血、低体温療法、痙攣重責状態(status epilepticus)、脳モニタリングの様々な手法について研究しておられます。

現在、Neurocritical Care学会の会長であり、脳内出血に対する止血療法についての国際的FAST trialの主任研究員も務められました。低体温療法およびNeurological and Neurosurgical Intensice Care(この分野のスタンダードテキストとされている)を含むいくつかのテキストの共同著者であります。院外心停止患者の治療を改善する先生の努力は、近年、Dr Sanjay Gupta(CNNの医療担当通信員)による著書「Cheating Death」の中で特筆されています。

 

【演題のご紹介】

発熱のコントロールとシバリング

発熱はあらゆる急性脳障害の後に共通して発生する。体温のわずかな上昇ですら、虚血性の障害、脳浮腫、意識レベルの低下を悪化させる可能性がある。

このため、発熱はneuro-ICUにおいては積極的に治療されなければならないと、一般に認識されている。昏睡およびICU入室期間の長期化は発熱の危険性を増し、IVHは神経性(中枢性)発熱の危険性の増大と関係している。

皮膚粘着パッド(ケールパッド)あるいは血管内冷却システムを使った治療的体温調節法は従来の方法よりも発熱をより効果的に調節できるが、中枢温が視床下部のset-point以下になった場合にシバリングを増加させる可能性がある。シバリング・リフレックスを起こさない管理プロトコルが、患者の不快感およびシバリングがコントロールされないことに付随する脳代謝ストレスおよび全身での代謝ストレスの増加を最小限に抑えるために必須である。

 

Bedside Shivering Assessment Scaleは単純な4つのスケールを使うもので、米国においてはベッドサイドでシバリングを定量化するために広く使われている。解熱薬、経口ブスピロン(buspirone)、マグネシウムの静脈投与、皮膚のcounter-warmingが意識レベルの低下を招くことなく、シバリングによる負担を減少させる。

そのため、これらの処置はシバリングに対して一番初めに選択される処置である。Dexmedetomidine(塩酸デクスメデトミジン)、中枢性α受容体拮抗薬はシバリングの閾値を下げながら、中程度のリバーシブルな鎮静状態を作り出す。これらの処置がうまく行かない場合、メペリジン、フェンタニール、プロポフォールといったより鎮静作用のある薬剤が必要とされる。

Strict normothermiaが外傷性脳損傷や脳出血による昏睡患者の予後を改善するかについては、臨床トライアルが必要である。

 

 

PDF 第13回日本脳低温療法学会 スポンサードセミナーのお知らせ [ PDF:846KB ]

 

 

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