セミナー情報

第17回 日本クリティカルケア看護学会学術集会 ハンズオンセミナー2 ご報告

  • 掲載:2021年09月
  • 文責:クリティカル・ケア部
第17回 日本クリティカルケア看護学会学術集会 ハンズオンセミナー2 ご報告

2021年7月1日(木)~7月31日(土)にかけて、第17回日本クリティカルケア看護学会学術集会(集会長:聖マリアンナ医科大学病院 藤野智子先生)がWeb開催されました。

弊社では、7月3日(土)13:00~14:00に、株式会社メディコンと共に、ハンズオンセミナー2 「心肺蘇生後患者に起こりうる弊害回避と適切なアセスメント-当院の使用経験を基にしたハンズオンセミナー」を共催いたしました。

ハンズオンセミナー
日時 :

2021年7月3日(土)13:00~14:00

演者 :

小松 克弘 先生
愛知医科大学病院 集中ケア認定看護師

座長 :

川谷 陽子 先生
愛知医科大学病院 看護部 EICU 看護師長

愛知医科大学病院
愛知医科大学病院

座長の川谷先生、演者の小松先生がご勤務されている愛知医科大学病院の高度救命救急センターは、救急外来・血管内治療センター・重症救急患者管理部門(EICU)の3部署で統合運営されています。

そのため、プレホスピタルから搬送された患者様を、初療室、血管内治療センターを経てEICUで看護するという、継続看護を実践できるということが大きな特徴となっています。

重症外傷、院外心停止患者に対し、蘇生的開胸・開腹や、心停止蘇生後症候群(PCAS)に対する集中治療が行われ、PCAS患者に対する標準的な治療である体温管理療法(TTM)は、年間約30症例実施されています。

本セミナーでは、Arctic SunTM 5000 体温管理システムを使用してTTMを実施する際に必要なArcticジェルTM パッド(以降ジェルパッドと表記)の装着方法とTTM中の看護、神経学的所見の観察における瞳孔記録計 NPi-200の使用方法について、動画を用いたハンズオン形式でご講演いただきました。

ジェルパッドの装着方法とTTM中の看護

ジェルパッドの装着方法を動画で解説いただき、その後、看護のポイントについてご説明されました。

講演動画の一部を公開いたします。DVDはページ下部よりお申込みいただけます。

看護のポイント

  • 背中用のジェルパッドは背骨の約1cm外側から装着して褥瘡を予防する
  • ジェルパッドは患者様の体格に合った適切なサイズを選択する必要がある
  • 患者様の状態変化により、皮膚トラブルが発生することがあるため注意が必要である
  • 定期的に皮膚の観察を行うことで皮膚トラブル発生の予防になる
  • 追加汎用型のジェルパッドは、体格の大きい患者様への使用が可能であり、大腿用のジェルパッドが汚染された時の代替えとしても使用できる
ジェルパッド装着中の皮膚の観察
ジェルパッド装着中の皮膚の観察
ジェルパッド装着中の皮膚の観察
ジェルパッド装着中の皮膚の観察
Arcticジェルパッド 追加汎用型 Arcticジェルパッド 追加汎用型
ArcticジェルTMパッド 追加汎用型
Arcticジェルパッド 追加汎用型 Arcticジェルパッド 追加汎用型
ArcticジェルTMパッド 追加汎用型

TTM中の患者様には、皮膚トラブル以外にも様々な合併症が発生するおそれがあります。皮膚の観察だけでなく、呼吸管理、循環管理、シバリング管理などの合併症予防策や観察ポイントについて、集中ケア認定看護師の視点からご説明され、自施設の看護マニュアルもご紹介いただきました。

瞳孔記録計NPi-200の使用方法

瞳孔記録計 NPi-200
瞳孔記録計 NPi-200

神経学的所見の観察の際には、瞳孔記録計NPi-200をご活用されておられます。瞳孔記録計NPi-200の使用方法についても、動画を用いてご説明されました。

多くの施設では瞳孔の観察はペンライトを使用していると思いますが、ペンライトでは測定者間でのバラつきが見られることや、JRC蘇生ガイドライン2020にて、ROSC後に昏睡状態にある成人の神経学的転帰を予測するために、ROSC後72時間以降に定量的瞳孔径測定を使用することが提案1)されたことから、今後は更により多くの臨床現場に普及していくのではないかと話されておられました。

講演後の質疑応答では、参加者の方々から多くの質問が寄せられ、すべての質問にご回答いただきました。合併症の予防に関することや家族看護の重要性、新人教育についてまで、幅広いディスカッションが行われ、大変有意義な時間になったと思います。

最後になりましたが、COVID-19の影響によりご多忙の中、快くご講演を引き受けていただき、多くの準備をしていただいた小松先生、座長をお務めいただき、スムーズにご進行いただいた川谷先生、撮影にご協力いただいた愛知医科大学病院EICUのスタッフの方々に、この場をお借りして厚く御礼申し上げます。

↓本セミナーのDVDは、下記よりお申込みください。↓

DVD・ハンドブック等 無償提供のご案内

【参考文献】

  • 1) JRC蘇生ガイドライン2020 第2章 成人の二次救命処置 〔8〕予後評価 2. ROSC後の神経学的予後評価 1.予後評価における神経学的所見 P.126

弊社では、【脳神経蘇生】【神経集中治療】に関する学術情報のご提供を目的とした会員制サイトを運営しております。瞳孔記録計 NPi-200や、Arctic SunTM 5000 体温管理システムに関する情報のご提供や、これまでの学術集会での共催講演の動画配信も行っておりますので、是非、ご登録ください。

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