令和8年度診療報酬改定の概要について③
- 掲載:2026年06月
- 文責:事業企画推進部
令和8年度診療報酬改定の概要がこの4月に公開されました。
前回、前々回に引き続き、令和8年度診療報酬改定についてトピックスをまとめます。今回は慢性期入院料の療養病棟入院基本料と障害者施設等入院基本料を取り上げます。
(図表:赤字は主な改定箇所を示します)
療養病棟入院基本料の「医療区分」改定
「医療区分」とは、慢性期領域における「医療の必要性」の程度を示す基準であり、医療区分3は医療の必要性が高い状態、医療区分1は医療の必要性が低い状態を意味します(図1)。処置等の医療区分2に該当する項目が複数ある場合には、その医療資源投入量を踏まえ、感染症に係る処置が他の一部の処置と併せて行われているときには、当該患者については処置等に係る医療区分3の患者として入院料を算定します。また、医療的ケア児の受入れを評価する観点から、超重症児・準超重症児に該当する小児については、超重症児を疾患・状態に係る医療区分3に、準超重症児を医療区分2にそれぞれ追加することとしています。
図1:医療区分の改定
入院料2においては、「医療区分2・3」に該当する患者の割合について、これまでの5割以上から6割以上へと改定されました。点数等詳細は図2を参照してください。
図2:療養病棟入院基本料の概要と施設基準
障害者施設等入院基本料では廃用症候群を主病名とする患者の評価の見直し
障害者施設等入院基本料においては、主傷病名が廃用症候群である患者のうち、医療区分1または2に相当する患者について、新たに療養病棟に準じた評価とすることになりました(特殊疾患病棟入院料および特殊疾患入院医療管理料についても同様となっています)。また、脳卒中、脳卒中の後遺症および廃用症候群の患者のうち、注13により算定する患者については、これらを発症する以前から重度の肢体不自由児(者)に該当していた患者を含まないことが明確化されています(図3参照)。さらに、「特定患者以外の患者」(図4参照)を高く評価する観点から、医療的ケア児、重度の肢体不自由児(者)、脊髄損傷、筋ジストロフィー等の難病患者については、人工呼吸器を使用している患者も含め、90日以降も同一入院料で出来高算定が可能となります。一方で、「廃用症候群(長期間の安静により身体・精神機能が低下する状態)」については、従前より相対的に低い評価とすることとしています。
図3:障害者施設等入院基本料の概要
図4:「特定患者以外の患者」一覧
まとめ
今回は療養病棟入院基本料と障害者施設等入院基本料を取り上げ、具体的な改定点、項目についてまとめてみました。医療的ケア児、重症者(難病、感染症の治療+創傷の治療及び器具の管理等を伴う処置)が高い点数となっています。急性期領域と同様に、それぞれの医療機能において重症度とその受入基準が明確化され、医療機能の明確化と集中がさらに進んでいくと考えられます。
<参考URL>
厚生労働省website[令和8年度診療報酬改定説明資料等について]外部サイトが開きます
本文添付の図は上記資料を参考に作成しています。
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